12世代「Alder lake」変形解消法について

Alderlake(12世代Coreシリーズ)

12世代Coreプロセッサシリーズ(Alder lake)にて、
新ソケットLGA1700のCPU押しつけ圧が強すぎてCPU自体が変形、
ヒートスプレッダが反ってしまう問題が発生しているようです。

※厳密な反り具合の確認はしませんが、ヒートスプレッダを確認すると
かなり強い力がかかっていたことがうかがえます。

これにより発生する問題について以下の2点があげられています。

①クーラーとの接触不足によるCPU冷却不足
②長期間使用による変形の定着、さらに冷却効率が落ちる。

解決法としてCPUを抑えるカバーを取り外し、
ワッシャーをかませるという方法があげられています。

多くの方が取り上げられている事象ですので、解決法も含めてご存じの方も多いとは思いますが、
少し補足というか私なりの注意点を含めてまとめてみました。

◆用意するもの

・トルクスドライバー(T20サイズ)
・ワッシャー(M4サイズ 0.5~1mm厚)

※ワッシャーの厚さに関しては環境により最適厚が異なります。
※マザーボード上に直接乗せることになりますので、絶縁素材の方が良いでしょう。
※ワッシャーには耐久温度が設定されています。購入する際にはチェックしましょう。
ホームセンターで適当にナイロン製や樹脂製の物を購入すると
耐久温度が80°である事が多いような気がします。
CPUは100度近くまで上昇する事を考えると、100度以上の耐久力が有るもの
を使用した方が良いでしょう。パッケージに記載がなければ型番で検索すれば
データシートが見つかると思います。

◆作業時の注意点

※CPUを乗せた状態で作業を行う。
※すべてのネジを1度に外さない。

①レバー側のネジ2本を取り外し、ワッシャーを滑り込ませ元に戻す。
②カバー側のネジ2本を取り外し、ワッシャーを滑り込ませ元に戻す。
③全体的にネジの締め具合を調整
※①②と手順に分ければ、バックプレートが移動せず作業性が上がり破損リスクを低減できます。


◆CPU温度測定

・計測環境
CPU:Intel Core i9 12900K
CPUクーラー:Noctua NH-D15
マザー:Gigabyte Z690 AERO G(rev .1.x)
メモリ:Corsair Vengeance DDR5 16G 4800MH ×2
グラフィックスカード:msi VENTUS2X (GEFORCE RTX3060Ti)
ストレージ:Intel SolidStateDrive 670P 1024GB
電源:Corsair HX1000i

室温25°
ChineBenchi R23のマルチコアのテストを10分間実行し、HWMonitorでCPU最大温度を測定。
実行時最大温度:91°→89°

一応温度低下の効果はあるようです。
空冷の高負荷時で90°を下回っているので許容範囲でしょう。
(そもそもフルロードで動作させる事なんてまずないので元々の温度で妥協していたのは内緒です。)

環境によっては5°低下したという話もありますので試してみる価値はあると思いますが、
恐らく保障対象外の行動でしょうしあくまで自己責任で行ってください。
(メーカーに問い合わせたわけではありませんのが・・・)

私の見解としては気にする程では無いと思います。
OCする方は話が別ですが・・・

今回のCPU反りによる弊害としてはあくまで冷却性能に対するものであって、
物理的な破損ではありません。CPU温度低下が目的なのであれば
こんなリスキーな方法よりBIOS上で電力リミットの設定をした方が良いでしょう。

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