Ryzen7 5800X3D

Ryzen

新ゲームキングCPU「Ryzen7 5800X3D」を購入しました。

他の方の検証で「新ゲーミングキングCPU」という結果は出ていますが、

簡単な検証・考察を行います。

比較対象としてつり合いが取れているとは言い難いですが、

「Core i5 12600K」とベンチマークの結果を比べてみたいと思います。

内容物

CPU本体、シール、箱、説明書とシンプルな内容物です。
リテールクラーは無し。
緩衝材は紙ではなく写真右側のプラ製の謎の物体になってます。

検証環境

CPU:Ryzen7 5800X3D
マザーボード:AsRock SteelLegend X570
グラフィックスボード:Geforce RTX2070
CPUクーラー:Nocutua NH-D15S
メモリ:DDR4-3600
ストレージ:WesternDigital SATAssd 500GB
OS:Windows11
CPU:Core i5 12600K
マザーボード:Asus ROG strix Z690 GAMING WIFI
グラフィックスボード:Geforce RTX2070
CPUクーラー:Nocutua NH-C14S
メモリ:DDR5-4800
ストレージ:WesternDigital SATAssd 500GB
OS:Windows11

ベンチマーク結果

chinebenchi r23

Ryzen7 5800X3D Core i5 12600K
shingle 1479 1886
Multch 14845 17425


pcmark10

Ryzen7 5800X3D Core i5 12600K
Total 7352 7843
Essentials 10138 10545
Productivity 9486 10573
Digital Content Creation 11216 11743


FF15

-Ryzen7 5800X3D

解像度 軽量品質 標準品質 高品質
1280*720 21492 17732 11786
1920*1080 15223 11611 8499
2560*1440 10631 7964 6395
3840*2160 5874 4178 3573

-Core i5 12600K

解像度 軽量品質 標準品質 高品質
1280*720 20868 17818 12110
1920*1080 15283 11844 8969
2560*1440 11200 8155 6661
3840*2160 6178 4358 3723


FF14

-Ryzen7 5800X3D

標準品質
(ノートPC)
標準品質
(デスクトップPC)
高品質
(ノートPC)
高品質
(デスクトップPC)
最高品質
1920*1080 31920 31905 26376 23047 21096

-Core i5 12600K

標準品質
(ノートPC)
標準品質
(デスクトップPC)
高品質
(ノートPC)
高品質
(デスクトップPC)
最高品質
1920*1080 27893 27985 23444 20893 19839


温度及び消費電力

-Ryzen7 5800X3D
>温度
アイドル時:37°
Chinebenchi R23 実行時最大:84°
>システム全体消費電力
アイドル時:63W
Chinebenchi R23 実行時最大:190W
FF15ベンチ実行時の大まかな平均:278~315W
FF15ベンチ実行時瞬間最大:344W

-Core i5 12600K
>温度
アイドル時:22°
Chinebenchi R23 実行時最大:67°
>システム全体消費電力
アイドル時:57W
Chinebenchi R23 実行時最大:191W
FF15ベンチ実行時の大まかな平均:269~292W
FF15ベンチ実行時瞬間最大:334W



※FF15ベンチ実行中の消費電力については
設定「3840*2160 高品質」で計測しております。
あくまで目視計測ですので参考程度に。


ゲームキングの名に偽りはないが・・・

FF14のベンチ結果を比較してみますと、
かなりの差で「Ryzen7 5800X3D」が勝利しています。
FF15に関しては誤差程度で勝ったり負けたりですが、
ほかの方の検証ですとおおむね「Ryzen7 5800X3D」が勝利しているようです。
当方で実施したゲームベンチに関しましてはこの2本のみですが、
他のゲームにおいてもおおむね「Ryzen7 5800X3D」が勝利している模様。
今回「Core i5 12600K」と比較しましたが、「Core i9 12900KS」との比較でも
おおむね「Ryzen7 5800X3D」が勝利している様です。
新ゲーミングキングと呼ばれるだけの事はあります。
キャッシュ増強でここまでゲーミング性能が伸びるのは予想外でした。

しかし他のベンチを見てみますと微妙な感じになってしまいました。
「chinebenchi r23」及び「pcmark10」のベンチマークでは、
「Core i5 12600K」に普通に負けています。
「Ryzen7 5800X」と比較しても負けているようです。
「Ryzen7 5800X」のクロックダウン版という感じで、
ゲーミング以外では思っていた以上にキャッシュ増強の影響がありませんでした。
基本的にアーキテクチャとキャッシュ容量はセットという事なのでしょう。

「Ryzen7 5800X3D」は完全にゲーミング特化で正直人を選ぶCPUだと思います。
ゲーミングキングという点に価値を見出せる方、
「3D V-Cache」という新しいテクノロジーに価値を感じる方、
AMDのファンアイテムと割り切れる方向けのCPUだと考えています。

値段に関しても6万5千円とかなり高額です。
AMD環境であればよりコア数の多く、
5万8千円で購入出来る「Ryzen 9 5900X」や
1万5千円ほど追加で出して「Ryzen 9 5950X」を購入した方が
満足度が高いのではないのでしょうか?

「Ryzen7 5800X3D」に対しコスパ云々について言及するのはナンセンスだと思いますが・・・

「Ryzen7 5800X3D」は公式にはオーバークロック非対応です。
(抜け道はあるようですが・・・)
この点について発売前に色々いわれていましたが、
別にオーバークロック非対応なら非対応で良いのでは?と私は考えています。
オーバークロックは補償対象外の行為ですし、
オバークロック標準搭載という言ってしまえば補償対象外の行為を推奨
という状況の方がどうかと考えています。
個人的にはIntelみたいにモデルで分けた方がいい様な気がします、お得感は薄れますが。

また、消費電力の割に発熱が大きいように感じます。
十分許容範囲ですし空冷環境でもまだ手の打ちようはありますが、気になりました。
Intelの上位モデルは爆熱と散々言われていますが、
Ryzen5000番台は90°でサーマルスロットリングが発生する点を考慮すると
温度管理の手間の優位性は意外と低い、下手すりゃほとんど無いかもしれません。
空冷環境で運用する方には思っていたより扱いづらさを感じるかもしれません。
簡易水冷であれば特に問題無さそうですし、「Ryzen7 5800X3D」というより
5000番台Ryzenの話だとは思いますが、空冷派としては気になります。
ちなみに虎徹は完敗でした。
「Ryzen9 5950X」はどうなんだろうか?

ところで「3D V-Cache」について世界初的なノリで情報が出て来ていた時期がありましたが、
3次元積層についてはLakefieldのローンチから1年以上経過しており、
世界初感を全く感じていなかったのは私だけなのでしょうか?
「キャッシュを3次元積層した」という意味では世界初なのかもしれませんが・・・

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